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「盛岡冷麺」ローカル商品が全国区になるまで

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こんにちは、バックオフィス担当の大坂です。普段は請求処理などを行っていますが、せっかく広告代理店で仕事をしているので、好きなものをブランド戦略的な視点で考えてみようと思い立ちました。
そこで取り上げたいのが、盛岡冷麺。食べたことはありますか?どんな感想をお持ちでしょうか?食感が「ゴムっぽい」と感じる方もいらっしゃるかも知れませんね。

盛岡市出身の私にとっては子供の頃から親しんだ、夏の風物詩であり、ソウルフードなのですが、

某企業の就職試験の面接にて:
試験官「盛岡のよいところは?」
大坂「盛岡三大麺がありますっ!」

冷麺・わんこそば・じゃじゃ麺の総称、盛岡三大麺を推したのですが、何の下調べもせず答えたので、話が続かず面接は撃沈でした。以来ずっと悔やんでいるので、盛岡出身の「盛岡冷麺大好き人間」の私が「盛岡三大麺」の中から「盛岡冷麺」がどのように全国区になったのか、迫ってみます!

そもそも、盛岡冷麺って皆さんは食べたことがありますか?知らない方もいらっしゃるかも知れないので、簡単にその歴史から。

◆ 盛岡冷麺の誕生背景と歴史

  • 発祥のお店は昭和29年創業の「食道園」
  • 在日朝鮮人1世が故郷の味を食べて欲しいと思い作り始めた
  • 麺のコシが強い咸興冷麺と、麺の細い平壌冷麺の融合
  • 当初はそば粉を練り上げた黒っぽい麺で見た目も良くなく、食感も「ゴム のようだ」と盛岡の人たちから酷評された
  • そこで、そば粉の代わりに小麦粉を使うことで今の半透明な麺に仕上がった
  • 結果、朝鮮半島の麺特有のコシの強さはそのままに、見た目の綺麗さとのど越し
    のよさを加えた独自の冷麺になった

(ウィキペディアより)

ここまでまとめてみて気付いたことが…
見た目は改良されたけれど、肝心の食べたときの「ゴムのようだ」って食感はそのままなの?であれば、どういう風に受け入れられていったのでしょうか?

◆ ブームの始まり

ユニークな食感

この点は結論から言うと、「ゴムっぽさ」が逆に若者に受けた、ということのようです。ユニークな食感が、ほかに無い、また食べたくなる味として確立されていき、40年代には「焼肉・冷麺」のお店が増え、盛岡では「焼肉冷麺」がセットになっていきました。

そして、昭和54年、「焼肉ガーデン ペコ&ペコ」(現在は閉店)が、テレビやラジオ、市内の映画館などのメディア広告で「冷麺」を宣伝し、これがヒットして一気に岩手県内に広まりました。

焼肉店のCM(ローカル放送)

私が子供の頃に流れていたCMなのですが、未だに伝説のCMで、同世代の岩手県民なら誰しもが一度は目にし、聞いたことのある歌だと思います。この、視覚と聴覚に訴えたCMが功を奏し、「冷麺」は瞬く間に岩手県内に広まり、さらに他県へと広まっていきました。(おなかぺーこぺーこぷー♪ぺーこぺーこぷー♪って結構頭から離れないんです)

ここからどうやって全国区になったのか?

「食道園」も「ペコ&ペコ」も単に「冷麺」という名称だったという記述があります。では、「盛岡」と銘打ったのはいつからなのでしょうか?

◆ 盛岡冷麺という名を広めたのは市職員?

昭和61年「ニッポン麺サミット」というイベントが盛岡で行われました。
まだ開業準備中だった「ぴょんぴょん舎」の創業者の元へ「冷麺」で出店しないかとの声がかかり、出店ブースへ「盛岡冷麺 ぴょんぴょん亭」という看板をかかげたのが「盛岡冷麺」という名前が広まった始まりです。この時、サミットの運営担当をしていた盛岡市職員が「冷麺」が県外では「盛岡冷麺」と呼ばれているのを知り、ブースの看板への表示を薦めたといわれています。
この「盛岡冷麺」作戦(と勝手に命名しますが)が功を奏し「盛岡冷麺」として、盛岡を代表するグルメになったのです。
言うなれば、「盛岡」と盛岡にある「冷麺店(焼肉店)」の二つをアピールすることができたうえ、開業準備中の店舗を使うことで、その店舗の宣伝にも繋がったのです。いわば一石二鳥ならぬ一石三鳥だったわけです。

◆ まとめ

今回、改めて「盛岡冷麺」を調査した結果、
故郷の味を知って欲しいと思った一人の麺職人がつくった「冷麺」が、「盛岡冷麺」に呼称を変えて、全国区になるには、企業広告と行政の力が多いに関係していることが分かりました。

1.ほかに無いユニークさが商品にある

日本にまだ馴染みの無かった朝鮮半島の冷麺。特に麺はいろいろある中で、あのコシの強さは衝撃的だったのでは!

2.ローカルへの浸透性

ローカルCMの浸透力は地方特有かも知れません。何度も流れる、年齢を問わず観ている、という特徴があります。

3.ローカルでの根づきが、名産の認識に

盛岡に浸透した分、県外で「盛岡冷麺」と呼ばれるようになり、その情報をタイミングよく利用した、という一連の流れが「盛岡冷麺」作戦の成功要因だったのではないかと思います。

このタイミングよく情報を使う…というのは、ブランド戦略もさることながら、商談や交渉ごとにおける駆け引きに有効なのかも?!と思いました。<br<
営業先や上司との駆け引きに、タイミングよく(都合よく)新たな情報を持ち込めば、意外な効果を発揮するかも知れません。

だいぶ飛躍しましたが・・・
最後は私のオススメの冷麺を紹介します。

盛岡には冷麺を食べられるお店がたくさんありますが、私のオススメは盛岡駅前にある「盛楼閣」(http://www.gen-plaza.com/)です。
ここのお店は、子供の頃から訪れていて盛岡冷麺が美味しいだけではなくて、焼肉も美味しいので、帰省の都度必ず訪れるお店です。

とは言っても、盛岡へ簡単には行けないと思いますので、市販品の中からイチオシを・・・「戸田久(http://www.todaq.com/shop/)の「もりおか冷麺」です。最近では、都内のスーパーでも手に入れられますので、盛岡まで行けない!という方はこちらを食べてみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人
OsakaOsakaバックオフィス
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