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2017年にあえて今、ユーザビリティに注目してみよう

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先日トライベック・ストラテジー株式会社が
Webユーザビリティランキング<国内線LCC編 2017>」を発表いたしました。

ユーザビリティと言えば、昨今はなんとな~く当たり前のように(やって当たり前と)語られ、打ち合わせの会話からも消えつつあるキーワードとなってしまいましたが、折角の機会なのでLCCのサイトでボーナスの使い道でも考えながら今一度ユーザビリティの重要性を再認識してみたいと思います。

ユーザビリティランキングはまさかのバニラエアが1位!?

2017年の上半期だけでも、入国審査スルー問題や、車椅子問題と、何かと話題を振り撒くバニラエア。連日TVメディアを賑わせつつ、ユーザビリティランキングでも1位の座を射止めるなんて、意外と隅に置けないヤツだったようです。
そんなバニラエアですが、いったいどんな項目でユーザビリティが評価されたのでしょうか。
記事によると、

  • サイト全体の明快性
  • ナビゲーションの使いやすさ
  • コンテンツの適切性
  • ヘルプ・安全性

が他社LCCよりも評価されたようです。
ちなみに2位がジェットスター、3位が春秋航空、4位がPeachとなっています。

サイト全体の明快性

トライベック・ブランド戦略研究所のユーザビリティ診断から引用すると
“忙しい中アクセスしてくれたお客様に対し、瞬時にサイト内容を伝えられなければならない。”
とあります。ただLCC各社のターゲットは明確になっており、しっかりと顕在化しているユーザーに絞って航空券を探せるようになっています。そういう意味ではどこも明快性は高そうな気がしますが、その中でも端的で分かりやすい、かつ使いやすさや見やすさ等においてバニラエアに軍配が上がったものと思われます。

色数やトーンを抑え気味にし、シンプルですっきり!端的で分かりやすさが評価されるのも納得ですね。しかし個人的にはボタン(押下できるもの)と、出来ないもののカラーリングはしっかりと区別したいものです。

ナビゲーションの使いやすさ

こちらは“サイト上での自由な移動を妨げてはならない。”とあります。どのページからも自由に遷移できる、目的のページに到達できるという意味です。ユーザビリティではとても重要な項目です。


こちらはバニラエアのフッターです。充実度が高く、思わずどんなコンテンツがあるのか目を通してしまいます。これなら目的のコンテンツへ必ずたどり着けそう。


比べてスコアの低かった春秋航空のフッターです。必要最低限のリンクしかなく、フッターからユーザーが目的のコンテンツに遷移できる可能性はゼロに等しいでしょう。

コンテンツの適切性

全体的に評価のバラつきが少なかった項目です。
“読みにくかったり無意味なコンテンツで負荷をかけてはならない。”とあります。
一般的なF型視線といわれる目線の移動や、前回の記事で書いたサンドイッチタイプのようにユーザーはゆっくりとコンテンツを読んでくれません。そのため目線が留まるように、見出しの強弱や、表組みなどの活用などがポイントになっていると思われます。

ヘルプ・安全性

言わずもがな、FAQやサポートページの充実度がスコアに反映されています。それ以外にも暗号化などが評価になっているようです。
さて以下は何度も槍玉に挙がる春秋航空ですが、一見するとFAQ等のコンテンツがなさそうに見えます。

しかし、実際には以下のように、実にすばらしいコンテンツがあったのです。

こんなすばらしいコンテンツがあるにもかかわらず、TOPから遷移できない&どこにあるのかもよく分からない状態となっている点が評価を大きく下げていると思われます。惜しいぃ~。

なぜユーザビリティが業界で叫ばれなくなったのか

上記のようにしっかりとサイトを見比べるとユーザビリティの重要性を再認識できるはずです。であるにも関わらず制作の現場、とくにクライアントとの打ち合わせではあまり話題にのぼらなくなってしまいました。
その原因のひとつとしてユーザビリティを改善するだけでは大きな満足度向上に繋がらないことが分かってきており、現在は満足度向上のために、”魅力的なコンテンツであること” と、”UX” が圧倒的に着目されているからです。

あえて今一度ユーザビリティを見直そう

これらの流れから、打ち合わせの現場ではユーザビリティ→ユーザーエクスペリエンス→コンテンツマーケティングと変化してきました。しかし原点に返り、今一度ユーザビリティを見直してみることで大きな予算を投じずとも、何かしらの糸口は見えてくるような気がします。ちなみにいきなりスタジオを使っての評価テストではなく、ユーザビリティ診断リスト等を用いて自社でスタートすることをオススメします。

弊社では、ユーザビリティに特化した、リスト作成や診断おねがいー!などのご用命はもちろん、コンテンツマーケティングやオウンドメディアのご提案まで幅広く対応可能です。興味を持たれましたら、是非一度お問い合わせくださいませ。また、Webユーザビリティランキングを発表したトライベック・ストラテジー株式会社様にインタビューもしています。是非ご覧ください。

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この記事を書いた人
Livewire 編集部Livewire 編集部
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