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SEO歴15年のベテランに聞いた、意外と知らないSEOの世界2/2

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SEO業界のベテラン、柏崎氏のキャリアから、SEO業界の黎明期~近況までを紐解いた前半。SEO業界の近況、SEO対策業者が怪しいと思われてしまう理由まで伺いました。

まずは前回までのおさらいです。

SEO業界の近況

1、SNSの普及などによって、需要が複雑化したため、従来のような多量なキーワードや外部サイトの量産・リンク付けといった、テンプレート化したSEO対策は効果がなくなった。

2、代わりに、Googleの検索ロボットやそのアルゴリズムが進化するなかで、エンドユーザーにとっていかに使いやすいか、なども考えなくてはならず、スキルの高さが求められるようになった。

SEO対策業者が怪しいと思われる要因

  • 明確な運用ルールが無い

(Ex. Googleのアルゴリズムが解明不可) → やってみないと分からない。

  • アルゴリズムが変化するサイクルが早く、完全には追いきれない。

(Ex.時事ネタワードの急上昇 → 人間の対応では追いきれない。)

納品物も無く、成果がでないこともしばしば → 実は何もやっていないのでは?と思われる。

ここまでが前回までのおさらい。前回の記事はこちら

では、複雑化したSEOを取り巻く状況に対しては、どうすれば効果的に対処できるのでしょう。中には、受注しておきながら実際には何も施策を打たない悪徳業者もいると聞きますから、発注前の心構えもしておきたいものです。さっそく、SEO業者さんの舞台裏から順番にみていきましょう。

 

1、SEO業者さんの実状

SEO対策ってどんなことをするの?

―そもそも、SEO対策とは具体的にはどういったことを示すのでしょうか?

例えば、Googleのアルゴリズムについて、一般的には知られていないですよね?そのよくわからない非公開のアルゴリズムにお伺いを立てる対策がSEOです。プレゼントには「甘いものが喜ばれるかな?」「辛いものが喜ばれるかな?」と手を変え、品を変えという感じでトライして、試行錯誤した上で正解を見つけます。具体的にはページの中の情報の過不足や、ユーザビリティについて見直す作業を行います。

 

SEOマニュアルなるもの

―全くの手探りで対策していくのですか?

GoogleのSEOマニュアルや特許は公開されているので、その資料を確認しますが、基本的なことしか書かれていないので、完璧な答えではありません。実際の対策は、“本来どういったサイトがユーザーに好まれるか”という考えを軸に行います。そうすれば、自ずと答えに近い対策は可能ですし、本来の目的からかけ離れてしまうことも無くなります。

 

―GoogleのSEOマニュアルが基本になるのですね。

ただし、Googleの検索結果の一部にも、ユーザーが欲しい情報とズレが生じている場合もありますから、現時点でのアルゴリズムも実は絶対的な“正”とは言い難い。SEOマニュアルの内容と実際の効果においても、ズレが生じていると感じることもあります。

というのも、アルゴリズムは自動で日々進化しているので、Googleの社員ですらその動きはリアルタイムでは予測不可能です。基本的な対策等はgoogleの公開している特許で確認する事ができます。

例1)Google検索エンジン最適化スターターガイド

例2)ウィキペディア ページランク
いずれにしても、アルゴリズムの変化にとらわれては本末転倒なので、ユーザーにとっていかに便利な内容・構成になっているかという軸は大切です。

2、業者選びのポイント

ユーザーに好まれるサイトは、どのように作るのですか?

やはり軸は【外部対策】【内部コンテンツ対策】の2つです。これはgoogleが公式に資料として公表しているので、外部・内部をバランスよく対策・提案をしてくれる業者が理想であることは大前提です。現状のサイトの問題点や修正点、ひいては希望・設定したキーワードも見直してくれる業者の方が信頼度は高いと言えます。

そうしたヒアリングもせず、例えば、「上がったら●●円ください。すぐに対策します」という業者はとりあえず契約だけを取り、実際には何も対策をしないこともあるので、気を付けて欲しいです。

―内部・外部のバランスは、具体的にどんな風にみてくれるのですか?

まず、HPをみた上で、意味のあるワードとは一体何なのか、更にサイトのコンテンツとビジネスのマッチングの見直し、最終的にはブランディングと深度を設けてプラン立てていきます。最終目的はサイトへ訪問したユーザーが契約に至る、などビジネス上のコンバージョンなので、キーワードの表示順位を上げても、実際の契約に繋がらないのでは意味がありません。

 

ただ安いだけのSEO対策もありますが、最終目的にまで意識を向けたSEO対策には、

・意味のあるキーワード設定

(どのようなキーワードで対策をすれば訪問者に満足してもらえるか)

・コンテンツとビジネスのマッチング

・ブランディング

のような包括的な視点が不可欠です。値段と中身のバランスも、意識して頂きたいポイントですね。

 

―値段と中身のバランスと、判断基準がよく分かりました。最後にいま、SEO対策で悩んでいる人へメッセージをお願いします。

 

上記でも触れていますが、どう設計すればGoogleが理解しやすく、不自然ではないコンテンツ・サイト構造であると判断されるか、が重要です。売り手が訴求したい内容だけではなく、訪問者にとって有意義なコンテンツやリンクを用意すること、そして何となく思いついたキーワードで1位を目指すだけではなく、まずは「的確な言葉で検索できる」サイトを目指して対策する事がSEOの第一歩かと思います。

 

 

取材を終えて

SEOの順位ばかり意識しがちですが、ユーザーのアクセスはあくまで入り口であり、その先のサイトの中身や、実際の事業までが一連のコンテンツであるということに改めて気付かせてもらったような気がします。リアルな需要と供給をつなぐメディアの役割について、再認識したインタビューでした。

取締役 柏崎剛氏

SEO対策をメインとする、Webサイトコンサルティングを手掛ける株式会社デブリの取締役。サイトの趣向やコンテンツ内容に合った内部・外部の最適化によって、検索エンジンに好まれる対策方針をとっています。最新のアルゴリズムにとらわれない、自然で効果的な対策に基づき、着実にニーズに応えるエキスパートです。

詳しいSEO対策内容は成果重視型Naturalize SEOをご覧ください。

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Livewire 編集部Livewire 編集部
Web、マーケティングに携わる方々へのインタビューを通して、ビジネスの背景やお考えをご紹介します。今後は、他の分野にも取材先を広げていく予定です!
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