CRAFT BOSSから学ぶマーケティング理論とWeb広告

缶コーヒーでお馴染みのBOSS。ハリウッド俳優トミー・リー・ジョーンズが出演しているCMとして認知されてますね。そんなBOSSから新商品としてペットボトル「CRAFT BOSS」が去年(2017年)発売されました。
今まで「缶コーヒーのボス」というイメージでしたが、「缶じゃないコーヒー」という名目で発売されたのがこのCRAFT BOSSです。ラテシリーズは2017年6月13日に発売したにも関わらず、生産が間に合わず16日には出荷停止となる人気ぶり。
そこで、2018年「ペットボトルコーヒー」が流行ること間違いなしという状況を創り上げた、CRAFT BOSSのマーケティング戦略を調べてみました。
CRAFT BOSSから学ぶマーケティング戦略
まずはCRAFT BOSSのターゲット層ですが、今まで「BOSS」シリーズは、特に40~50代のブルーワーカーがメイン層でした。逆に20~30代に多いオフィスワーカーやITワーカーはあまり支持を獲得していないことが課題となっていたので、若年層にも選んでもらえるコーヒーとしてCRAFT BOSSができたと言われています。
そんなCRAFT BOSSのマーケティング戦略として、まずはファネルでいう一番上部の潜在層にあてた広告、CMや電車の中刷り広告・看板などでマス広告を行い、より多くの方にCRAFT BOSSを知ってもらうための認知を広めました。
ファネルの次の階層として、発売と共にSNS運用をしTwitterであればフォローからリツイートで抽選参加することができ、LINEでは抽選で当たるとすぐにコンビニでもらえるという企画で、幅広い世代のユーザーにリーチをし、ユーザーの興味関心を高める施策を実施しました。
この様にしてマス広告で認知拡大をし、SNS運用で実際に商品を手に取ることが出来るキャンペーンを実施、興味・関心までユーザーの行動の流れを作ることで、コンビニやスーパーでの購入に繋がる流れをつくりあげました。
戦略自体、奇抜なことは一切しておらず、マーケティングの基本を貫いた施策といえますが、お洒落なデザインがSNS映えすることや、大々的なキャンペーンでコンビニに大量に置かれるBOSSなど、様々な要因が絡み合って大ヒットしたと言えるでしょう。
もっと低予算で認知拡大したい
CRAFT BOSSはマス広告とSNS運用だけで数億円の広告費を使用していると思われます。中小企業で1つの商材に対して数億円の広告費を使用するのは現実的ではありません。
そこでCRAFT BOSSと同じような戦略を中小企業でも出来る予算感で、Webマーケティングに落とし込んで考えました。
※予算は300万円で動画などの素材は別予算として考えるものとする
まず、認知拡大の為にCMの代わりにYouTubeのTrueViewとInstagramのストーリー広告を使用し、Web 動画を配信します。そのために以下の媒体を選びました。
YouTube
・他媒体に比べてCPVが低単価
・動画プラットフォームなので動画を見てもらいやすい(CTRが他より高い)
Instagramストーリー広告
・デザイン性が強い商材と相性が良い
・女性ユーザーへのリーチに特化している
YouTubeのTrueViewの場合、広告費100万円としてCPV5円と仮定すると視聴回数20万回、Instagramのストーリー広告の場合は、広告費50万円としてCPV7円と仮定すると視聴回数は7万回となります。
トータル広告予算150万円で27万回の視聴をゲット出来ちゃいます!
認知拡大の次の階層として「購入見込ユーザー」に落とし込むための施策にTwitter広告を使用します。
- 20代から30代の男女問わず利用者が多い
- 拡散機能がついている事もあり情報が広がりやすい
- 媒体平均CPCも他媒体に比べると安価である
配信方法は、CRAFT BOSSに対する興味関心を高めてもらうために、専用のLPを制作し、そこに誘導します。
残りの広告費150万円をすべて使います!
CPC30円と仮定すると5万クリック、今回のキャンペーンは一度LPにきていただくことで、興味関心をもってもらえると考える為、Clickしたユーザーは配信を除外にします。リタゲ配信もしなくて大丈夫でしょう。よって
5万クリック = 誘導人数「5万人」となります。
5万人のうち、どのくらいの方が実際にこの商材を購入するかはわかりませんが、安価商材で、尚且つスーパーやコンビニという日本全国どこでも買える商品であるため、購買率は高めではあると考えます。
まとめ
Web広告はユーザーのデータがある為、ターゲットを絞ったうえで効率よく配信することができます。しかし広告を配信して終わりではなく、しっかりとマーケティング戦略を練りながら中長期配信することで、CMにも負けない認知・アプローチが可能になります。
ただ配信しているという場合、無駄な予算やその後のアプローチが失敗していることもあります。気になる場合は、是非お問い合わせくださいね!