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Webライティング初心者が絶対意識すべき3つのポイント

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Webライティング初心者が絶対意識すべき3つのポイント

ブログ(オウンドメディア)を活用したコンテンツマーケティングを実施する企業が増えています。
 
記事作成をプロのライターに頼むと費用が高くつくため、社員が頑張って書いている場合も多いのではないでしょうか?
 
しかし、素人の書いた質の低い記事ばかりがたまってしまい、成果につながらず、結果的に多くの時間と費用を無駄にしてしまうケースは少なくありません。
 
この記事では、素人が企業ブログの記事を作成する上で、必ず考えなければいけないことについてお話します。
 
これからお話する内容はコンテンツマーケティングにおいて、もっとも重要な考え方です。
言葉遣いなどのテクニックを覚える前に、必ず実践しましょう。
 

「コンテンツマーケティング」と「オウンドメディア」

記事作成についての話の前に、「コンテンツマーケティング」と「オウンドメディア」という言葉は意味を混同しがちなので、整理してみましょう。

「コンテンツマーケティング」とは

コンテンツを主軸においたマーケティング手法を指します。
「コンテンツ」は色々なものを指します。
ブログ記事もコンテンツですが、動画、画像、PDF、FAQなどもコンテンツといいます。
 
価値のある何かしらのコンテンツを提供することで、顧客と関係性を深め、最終的に購買行動に結びつける手法がコンテンツマーケティングです。

「オウンドメディア」とは

オウンドメディアは自社が所有するメディアという意味です。つまりホームページもブログもすべて含まれます。
 
一般的にコンテンツマーケティングやオウンドメディアといわれているものの大部分は、「オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティング」であるケースが大半かと思います。
そしてこの場合、「オウンドメディア」は企業ブログを指し、「コンテンツ」はブログ記事を指します。

企業ブログの役割

ブログを活用したコンテンツマーケティングの目的は、お客様とWeb上のコミュニケーションで信頼関係を築くことです。
 
企業ブログでのコミュニケーションとは、お客様が必要とする情報を手に入れるため、Web上で何かを検索したとき、その情報を提供することを指します。
 
お客様が必要としている情報を「記事」という形でアーカイブし、検索にヒットさせることで、コミュニケーションを行なうのが、企業ブログの役割です。
 
営業活動に例えると、自社の商品を新規クライアントに売りたいとき、商品の説明をして「買ってください」といっても、「はい、買います」とはなりませんよね。
その商品のスペックが他の類似商品に比べて圧倒的にすばらしいものであれば、商品説明だけで買ってもらえるかもしれませんが、今の時代、そういったケースはまれです。
 
世の中にはありとあらゆる商品が溢れているので、その中で自社商品を選んでもらうためには、“信頼関係”が必要です。
 
営業マンは新規クライアントへ訪問したら、商品の紹介もしますが、その他にクライアントが必要としている情報をリサーチして提供したり、雑談をしたりして、まずは相手の要望を理解し、自分(自社)について理解してもらう(=信頼関係を築く)ことを自然と意識しているかと思います。
 
この人(企業)は「どこまで自社の要望を理解してくれるのか?」「どういう考え方をしているのか?」「どこまで親切にしてくれるのか?」ということを、コミュニケーションを通して知ってもらい、安心してもらい、「彼らに頼めば大丈夫そうだ」と思ってもらうのです。
 
Web上でこういった信頼関係を築くための手法のひとつが、企業ブログを使ったコンテンツマーケティングです。
 
直接的なコミュニケーションではありませんが、お客様はブログ記事を通して、必要な情報を入手し、その企業の持つ、技術や考え方に触れることで、信頼につながり、お問い合わせへとつながります。
 
それでは、本題に入ります。
実際に記事コンテンツを作成するために必要な考え方についてお話します。

記事作成のポイント① 本当に必要とされている内容を書く

記事コンテンツはユーザーが本当に必要としているものでなければいけません。
「必要としている」というのは「役に立つ」でも大丈夫です。
読んだ人にとって何かしらプラスの影響を生むものである必要があります。
 
例えばあなたの日常生活で起きた些細なできごとを書き綴った日記のようなコンテンツは、誰も興味がなく、単なる自己満足コンテンツになってしまいます。
 
あなたの身に起きたことを記事にするのであれば、何かの体験談やクチコミ情報などにするべきです。実際に行った、見た、使った人でなければ知りえない情報は、それをしたいと思っている人からすると、非常に有益な情報です。
 
つまり、どうでもいいことは書いてはいけないということです。
 
文章を書いたら、読み手側の人(記事のターゲットとなる人)にとって、どうでもいい情報がないか、じっくり何度も見直しましょう。
ユーザーは必要な情報を効率よく手に入れるためにインターネットで検索しているからです。
 
以下、「食べログ」のクチコミコンテンツを引用して、悪い例と良い例をご紹介します。
(記事コンテンツではありませんが、考え方は同じです)

×悪い例

2016年を締めくくる、1発目の忘年会の二次会で利用しました。
金曜日なので、どのお店も2時間制。それは仕方ないですね。
1軒目のお店で、メンバー全員が合流できなかったので、店を変えて2軒目。
店を出ると、客引の兄ちゃんがずっと着いてくる、、、
「チャンス下さい」、「30秒時間下さい」と頑張ってくれてるが、逃げるようにわらやき屋に入店。
新宿でもわらやき屋なら安心だろうと思ってお邪魔しました。さすがに、急に来店しても席は空いておらず、10分ほど待って席に通して頂けました。
 
料理の説明をざっと受け、とりあえず名物のカツオの藁焼きを注文。
藁焼きの前にお通しが到着。お通しのクオリティが高い!瓶詰めの自家製ドレッシングにつけて野菜を食べる。余ったドレッシングはお持ち帰りできる。さすが、ダイヤモンドダイニング!
 
しばらく待つと藁焼きが到着。やっぱり旨いです!相変わらず旨いです。クオリティが高いですね。
ドリンクメニューまで、高知の食材にこだわっていて、さすがとしか言いようがないレベル。
まさにチェーン店の模範ですね。
 
ダイヤモンドダイニングの社長の本、「熱狂宣言」を読んだ後に初めて来店したので、こだわりがヒシヒシと伝わってきました。
頑張って下さい、松村社長。
 
ご馳走様でした。

この長いクチコミの中で、店選びに必要な情報は、だいたい太字の部分くらいでしょう。
無駄な情報が多い上に、必要な情報だけ抜き出してみると、情報としてはとても薄いです。
一般人のクチコミはこのような文章が普通ですが、企業ブログではこのようなコンテンツを作成してはなりません。
 
外出中にスマホでお店を探している人であれば、すぐに別のクチコミを見ようとするでしょう。

○良い例

新宿東口、アルタ裏のアドホック8階にある店。
数年前から店舗が増えていて気になってました。
最近ブームなのか、藁焼きの店が増殖してますが風味は良くもカツオ自体に驚く店は少ないかも?
 
オシャレな店内は満席に近く、店員さんの接客も素晴らしい方が多くて再訪問したくなる店です♪
まず、お通しから旨く小瓶に入った生姜ソース、創作マヨネーズみたいのが2種類楽しめました。

 
■ わら焼き かつを の塩たたき
 
まず鰹の柔らかさ、藁の風味が絶品…美味しい♪
わら焼きの風味が燻製にも通ずる奥深い味です。
それに加えて柔らかく独特の旨味をするカツオ♪
こんな旨いカツオも初めてですが藁焼きの風味も加わって足し算でなく掛け算の美味しさでした。
 
他に、うつぼの唐揚げ、どろめ(イワシ稚魚)や香南にら塩焼きそば、四方竹のゆず味噌焼き等。
どれを食べても旨いし、店員さんも素晴らしい。
 
かつをの藁焼きを都内で食べるならオススメ店♪

文章の大部分が、「この店(料理)ってどうなの?」というユーザーが必要としている情報について語られています。
 
ただ単に「うまい」だけではなく、どのようにうまいのかについて説明されている点もポイントです。
太字にしていない箇所も、このくらいのボリュームであればご愛嬌として読み流せるレベルです。
文法の正確性などより、「いかに価値のある情報か」「いかに伝わるか」のほうが、よほど大事です。
 
短いクチコミコンテンツでも、情報の厚みにこのような大きな差があります。
企業ブログのコンテンツも考え方は同じで、有益な情報である必要があります。
 
また、ブログを読む相手は企業なので、よりいっそう注意を払う必要があります。
読み手は仕事中や、出勤中の電車の中で、必要な情報をすばやく手に入れようとしているのです。

記事作成のポイント② 人が読みやすい表現で書く

人が読みやすい表現を使うのは当たり前のことですが、以外に難しいです。
例えば下記のようなポイントに注意しましょう。

無駄に丁寧な言葉、遠まわしな表現、ピンとこない用語

例えば、この記事の導入部分を使って、表現してみると、以下のようになります。

良くない書き方

ブログ(オウンドメディア)を活用したコンテンツマーケティングを実施する企業が増加しております。
記事作成をプロのライターに依頼した場合、コストを要することから、社員の方々で頑張って執筆されている場合も少なくないのではないでしょうか?
 
しかし、素人の方が執筆した質の低い記事ばかりが蓄積されてしまうことによって、成果につながらず、結果的に多くのコストとリソースを無駄にしてしまうケースは少なくありません。
 
この記事では、素人の方が企業ブログの記事を執筆する上で、必ず考えなければいけないことについて記載しております。
 
これからお話することに関しましては、コンテンツマーケティングにおいて、非常に重要な考え方となっております。
言葉遣い等のテクニックを取得する前に、必ず実践しましょう。

元の文章

ブログ(オウンドメディア)を活用したコンテンツマーケティングを実施する企業が増えています。
記事作成をプロのライターに頼むと費用が高くつくため、社員が頑張って書いている場合も多いのではないでしょうか?
 
しかし、素人の書いた質の低い記事ばかりがたまってしまい、成果につながらず、結果的に多くの時間と費用を無駄にしてしまうケースは少なくありません。
 
この記事では、素人が企業ブログの記事を作成する上で、必ず考えなければいけないことについてお話します。
 
これからお話する内容はコンテンツマーケティングにおいて、もっとも重要な考え方です。
言葉遣いなどのテクニックを覚える前に、必ず実践しましょう。

「良くない書き方」では、全体的に無駄に丁寧な言葉を使っています。
普段、クライアント向けにメールを書いている人などは特にですが、いつもの癖で「ございます」「おります」など、丁寧な表現をしてしまいがちです。
ですが、記事コンテンツではこのような表現は不要です。文字をパッと見たときに頭に入りやすい表現を意識しましょう。
 
「少なくないのではないでしょうか?」などは否定と疑問が混ざっためんどくさい表現です。
また、「非常に重要な考え方となっております。」など、オブラートにつつむ表現は極力排除し、「もっとも重要な考え方です」と言い切りましょう。
このような遠まわしな表現は、言いたいことがハッキリと頭に入ってこないため、読みづらいです。
 
「コストを要する」「執筆」「蓄積」などは、読む人によっては、ピンとこない用語になります。
ピンとこない用語が使われている文章は、読むことを一瞬止めて、考えなければいけないため、離脱につながります。
記事のターゲットに合わせてわかりやすい表現を選択しましょう。
 
Web上の文章は基本、流し読みされるため、できる限りシンプルな表現で、読んでいる途中で無駄に考えたり、目を凝らさなくても、スッと頭に入ってくる文章を意識しましょう。
 
自分がWeb上の記事を読んでいるときのことを思い出してください。
言葉遣いがフランクなことに苛立ちを感じたことはありますか?
リテラシーの高い人向けの用語がたくさん使われていることに、感動したことはありますか?
ほとんどの人はそんなことを考えていません。
読み手が気にしているのは、“自分が必要としている情報を早く、簡単に手に入れたい” ということだけです。

相手がわかっている・伝わっているという前提の書き方

実際の会話でも、言葉足らずで相手に言いたいことが伝わらないという経験は誰にでもあるでしょう。
会話ではすぐに話をさかのぼって、言いなおすことができますが、文章ではそれができません。
そのため、話の重要な部分がひとつでも欠けていると致命的です。
あなたが伝えたいことは、あなたの想像以上に、読み手には伝わっていないと考えましょう。
 
こちらも同じく、この記事の導入部分を使って表現してみます。

良くない書き方

コンテンツマーケティングを実施する企業が増えています。
プロに頼むと費用が高くつくため、社員が頑張っている場合も多いのではないでしょうか?
 
しかし、質の低い記事ばかりがたまってしまい、多くの時間と費用を無駄にしてしまうケースは少なくありません。

元の文章

ブログ(オウンドメディア)を活用したコンテンツマーケティングを実施する企業が増えています。
記事作成をプロのライターに頼むと費用が高くつくため、社員が頑張って書いている場合も多いのではないでしょうか?
 
しかし、素人の書いた質の低い記事ばかりがたまってしまい、成果につながらず、結果的に多くの時間と費用を無駄にしてしまうケースは少なくありません。

「良くない書き方」は、コンテンツマーケティングの分野で働いている人には伝わるかもしれません。
 
しかし、この記事のターゲットは、「コンテンツマーケティングを始めたが、プロのライターに頼むと高いお金がかかるので、社員が記事を書いている企業の、社員(専門的なWeb制作などには携わっていない)」です。
 
ある人の会社内では、「コンテンツマーケティング」を「オウンド」と表現しているかもしれません。
「オウンドの記事書いといて」と上司に頼まれた社員にとって、「良くない書き方」の導入文章は何を言っているかわからない可能性があります。
 
また、「プロに頼むと費用がかさむため、社員が頑張っている場合も多いのではないでしょうか?」のような、主語のない文章は、読み手が書き手と同じ立場の人間でないかぎり、意味が伝わらないです。
多くの人は、「何のプロに?」「何を頼むの?」「社員が何を頑張るの?」という疑問を持つでしょう。
 
このように、読み手がわかっている前提で、主語などの重要な部分を省略してしまうと、読み手はその後の文章も理解できなくなり、読むことをやめてしまいます。
 
言葉はシンプルにすべきですが、必要な説明はしっかり丁寧に書かなければいけません。

記事作成のポイント③ すべてはターゲットが基準

記事のターゲット(読み手)となる人物像は、文章の最初から最後まで一貫していなければなりません。
 
例えばこの記事のターゲットは、専門的なWeb制作業務などには携わっていないことを想定しています。
なので、コンテンツマーケティングについて深い知識は持っていない人向けで、専門用語などもあまり使わなくてよい、「考え方」の部分に焦点を当てた内容です。
 
しかし、ここでいきなり「SEO」の技術的な話が書かれていたらどうでしょう?
例)「次に、SEOで上位に表示されるためのポイントについて説明します」など
 
「SEO」という言葉を知っていたとしても、その内容でtitle、description、h1、h2、Search Console・・・などの専門用語が出現しはじめた場合、おそらくこの記事のターゲットとなる読み手は、読むことをやめるでしょう。
 
1つの記事で1種類のターゲットを決め、“そのターゲットが何を知っていて、何を知らないか”を常に意識しておきましょう。
そしてターゲットが知らない可能性がある言葉を使わなければいけないときは、説明を入れるなどの気配りをしましょう。
 
前の章で説明した、

  • 本当に必要とされている内容を書く
  • 人が読みやすい表現で書く

というのも、ターゲットに合わせて考えることが大前提です。

まとめ

このように、記事を書くときは「相手のことを考える」ことがもっとも重要なポイントです。
これはどんなコミュニケーションでも必要とされますが、Web上の記事を作成するときは、実際に相手が見えないので、非常に難しいです。
 
しっかりとターゲットを定めて、

  • その人は、この情報を本当に必要としているか?
  • その人は、この文章を読めば、本当に理解できるか?
  • その人にとって、この文章は本当に読みやすいか?
  • その人は、本当にこの言葉を知っているか?

などを意識しながら、記事を書いていきましょう。
そして、ターゲットとなる人に、自分がなったつもりで、最後に必ずもう一度読み返してみてください。
(記事を作成したら、1日か2日おいて読み返してみると、客観的な視点で読めるようになります。)
 
あとは、いつも自分がWebで記事を読むときにも、これらのことを意識しながら読んでみると、とても参考になると思います。
 
以上、Webライティング初心者が絶対意識すべき3つのポイントでした。

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この記事を書いた人
Livewire 編集部Livewire 編集部
Web、マーケティングに携わる方々へのインタビューを通して、ビジネスの背景やお考えをご紹介します。今後は、他の分野にも取材先を広げていく予定です!
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