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LPデザインで最も重要な「ファーストビュー」の考え方と6つの参考事例

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LPのデザインにおいて最も重要なことは、ファーストビューで顧客の心をガッチリと捕まえることです。
 
この記事では、LPのデザイン・制作に携わる人全員が知っておくべき、ファーストビューの重要性と、どのようなファーストビューが効果的か?について、参考事例を交えてお伝えします。
 
特に、「制作期間や予算が限られている」「LPデザインに関するノウハウが少ない」といった中で、効果的なLPを制作しなければならない場合、この記事を参考にファーストビューの最適化を最優先で行ってください。

LPデザインにおけるファーストビューの重要性

上述したように、LPデザインにおいてファーストビューはもっとも重要と言えます。
ファーストビューが「なぜ重要か?」「どのように重要か?」について、おさらいしましょう。
 
最も簡単な理由は、LPに訪れた顧客は、ファーストビューで「これ良さそう!」と思わなければ、すぐさま離脱してしまうからです。
 
これは当たり前ですが、
逆に、ファーストビューで「良い」と思ってもらえたものは、その後も「良い」という前提で接触してもらうことができるというメリットがあります。
 
人間関係で例えた場合、
第一印象が良いと思った相手に対しては、少々粗があっても、「この人は良い人のはずだ」という具合で、しばらくの間、目をつむることができます。
逆に第一印象が悪い相手に対しては、始めから付き合わないか、些細なことでも「やっぱりあの人だから」という具合に、何かと悪い目で見てしまいます。
 
このように、人間には最初の印象をしばらくの間継承するという性質(「初頭効果」という)があり、LPのファーストビューを見たときも、これと同じ心理が働きます。
 
ファーストビューでガッチリと顧客の心をキャッチすれば、途中で若干の粗があってもスルーしてもらいやすく、最後までポジティブな気持ちで読み進めてもらうことができます。
(もちろん、余裕ができたらファーストビューからクロージング部分まで全体の完成度を上げるようにしてください)
 
一般的にファーストビューの重要性について語られる場合、”離脱を減らす”ことに焦点を当てられがちですが、上述したような初頭効果が働くという事実を知ることで、LPデザインにおけるファーストビューの重要性を、より理解してもらえたかと思います。
 
では、具体的にどのようなファーストビューが顧客の心をキャッチできるのか?について次の章で説明します。

その商品やサービスを利用することで「こうなれそう」というイメージを伝える

LPへ訪れた顧客にファーストビューでまず伝えなければならないことは、“その商品やサービスを利用することで手に入る状況”です。
 
顧客が求めているのは、その商品・サービス自体ではなく、これらを利用した結果、手に入る“状況”です。
 
例えば、主婦をターゲットに、本格的なレストランの調理場で使われているような、まあまあのお値段の鉄のフライパンを売りたいと思った場合、フライパンだけを見せても、なかなか気持ちは動かないでしょう。
この場合、そのフライパンで調理した本格的でおいしそうな料理と一緒に見せる。もっと言えば、それを食べた家族みんなが笑顔で「お母さんすごい!これめっちゃおいしいよ!」と言っている様子を見せる。旦那が毎日ご飯を楽しみに目を輝かせながら帰ってくる様子を見せる。など、そのフライパンを使った結果、手に入る状況をイメージしてもらう必要があります。
 
「これは本格的な調理ができる、いいフライパンです」ではなく、
「このフライパンを使えば、あなたはこうなることができます」という角度で訴求します。
 
LPのファーストビューでは、画像やキャッチコピーを使い、こういったイメージを伝えるようにします。
その上で、「簡便性」「実績」「お得感」「安心感」「限定性」などを具体的な数字や事例で付け加えましょう。
 
※商品自体をアピールするケース
例えばフライパンの“デザイン”そのものがセールスポイントとなる場合、ファーストビューでそのフライパンだけを見せる場合もあります。
この場合、そのデザインのイメージ(未来的でスマート、オーガニック、ビンテージ感、など)を存分に引き出すようなファーストビューにすることで、顧客はその商品を買えば、その世界観そのものを手に入れられるようなイメージを伝えます。
 
次の章で、具体的な例をいくつか見てみましょう。

優れたLPのファーストビュー参考事例

※現在BtoCのウェブサイトの多くは7~8割程度、スマートフォンからアクセスされています。(業界によって差はありますが)そのため、参考事例はすべてスマートフォンで閲覧したときの画面をキャプチャしています。

例1:筋力アップに効果的な成分を配合したサプリメントのLP

筋力アップに効果的な成分を配合したサプリメントのLP

このサプリメントを飲めば、「日常生活の動きが筋力アップにつながり、メリハリのあるボディになれる。」もっと言うと、「飲むだけで簡単に、この写真のようなボディになれる」というイメージが一目で伝わります。
 
また、「初回限定500円」というお得感と、雑誌掲載や有名人が使用しているという実績も同時に見せています。
 
自分の体型を気にしているが、運動はめんどくさいと思っている女性なら、

  • 望みを叶えられそう
  • お得に試せる
  • 実績もあって安心

というポジティブな第一印象を持った状態で、LPを読み進めてくれるでしょう。
 
逆に、このLPを見て「日常生活の運動でこんな体になれるわけないだろ!」とまず思った人は、すぐに離脱しますが、そもそもそういった人はターゲットではないため、問題ありません。
 
※サプリメントの広告表現は薬機法で厳しく定められているため、制作の際は細心の注意を払いましょう。

例2:家庭教師一括資料請求のLP

家庭教師一括資料請求のLP

家庭教師を使えば、「何も言わなくても子供が家で勉強するようになる」というイメージを伝え、「先着で学習支援金2万円プレゼント中!※残り8名」で、お得感+限定性を出しています。
 
また、「かてきょ診断」の部分もよくできています。
次のステップがすぐにわかる上、「10秒」という簡便性を伝えています。
 
息子がなかなか勉強しなくて、いつもガミガミ言うことに疲れているお母さんにとって、

  • 自分の(子供に対する)望みを叶えられそう
  • 今ならお得なプレゼント付き
  • 簡単にすぐできる

間違いなく「診断スタート」を押したくなるでしょう。

例3:ホワイトニングのLP

ホワイトニングのLP

「帰り道で思わず笑顔こぼれる」というコピーと女性の素敵な笑顔の写真から、ホワイトニングすることで、「こんな爽やかな気分を味わえる。」もっと言えば、「この女性のように素敵な笑顔を手に入れることができる」というイメージを伝えています。
 
また、「500円」「3倍」によるお得感、「全額返金保証」で安心感を与えています。
 
歯が白く爽やかな印象に憧れる女性にとって、

  • 自分の望みを叶えられそう
  • 効果も高くお得
  • もし効果がなかったら返金してもらえる

という期待を持ってもらうことができます。

例4:大学の海外留学制度をアピールするLP

大学の海外留学制度をアピールするLP

こちらは少し抽象的なコピーを使ったLPです。
「海外へ飛び出したら、自分の世界が動き出した。」と言われてもピンとこない人も多いかもしれませんが、
 
外国語に興味がある。今の生活に退屈さや、自分はこのままでいいのだろうか?のようなモヤモヤ感がある。人生を大きく変えたいと思っている。
 
このような人にとって、このLPのキャッチコピーや、写真の女の子が少し垢抜けた感のある笑顔を見せている様子は、「自分の未来の可能性を広げることができそう」といった印象を与えます。
 
また、「渡航費/滞在費/研修費など 全員・全額支給!」で、お得感もしっかりアピールしています。

例5:婚活マッチングアプリのLP

婚活マッチングアプリのLP

「気づいたらお似合い」こちらも抽象的なキャッチコピーを用いた例です。
 
恋人は欲しいが、一生懸命相手を探すようなガツガツした感じの出会いは疲れる。という人にとって、「自然な感じで関係を築いていけそう」なイメージで、好印象を与えることができるでしょう。
 
「毎日2万組がマッチング成立」の実績をアピールすることで「自分もマッチングできそう」であり、「無料ではじめる」ことができるお得感もあります。

例6:ハンドクリームのLP

ハンドクリームのLP

こちらは、商品そのものを見せるパターンです。
潤った綺麗な手の写真と一緒に見せるパターンなども考えられますが、上品なかわいさを感じられるパッケージデザインを存分に強調するような見せ方になっています。
 
このファーストビューを見た顧客は、この上品でかわいいアイテムを所持し、使用することで、「自分自身を上品でかわいい感じに演出できる」ような気がします。
 
このように、デザインで訴求するようなLPは、高いデザインスキルが求められるため、社内に経験豊富なデザイナーがいない場合は、別のパターンで訴求することをおすすめします。

まとめ

LPのファーストビューに対する考え方をご理解いただけたでしょうか?
 
この記事で紹介したLPはどれも具体的なターゲット像があり、そのターゲットの心をしっかりとキャッチするように作られています。
 
LPデザインにおいて、特にファーストビューでは離脱を減らすことも大事ですが、ターゲットの心に一瞬でいかに響かせるかという視点を持って考えましょう。
(離脱は一概にLPが原因とは言えず、広告のキーワード選定と合わせて見て行く必要があります。)
 
今一度、自社のターゲットをよく見直し、理解した上で、どのようなファーストビューが効果的か、上記の例を参考にしながら考えてみてください。

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この記事を書いた人
Livewire 編集部Livewire 編集部
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